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社内ブログ

雄気堂々

  • 2021.08.26
  • 投稿者:社長

 2024年より一万円札の肖像は渋沢栄一となります。福沢諭吉先生、長らくお疲れ様でした。

 さて渋沢栄一は今年の大河ドラマの主人公ですが、私が現在読んでいる城山三郎著の「雄気堂々」も渋沢が主人公です。テレビの方は女房殿が毎回熱心に見ていますが、最近のNHK大河ドラマ・朝ドラはやたら騒々しいものが多く、あまり興味が湧きません。

 少し前の朝ドラ「あさが来た」や「マッサン」などには惹かれました。主人公の生き方が凛として美しく(それぞれのヒロインを演じる女優も美人で品がありました)、また中島みゆき作のマッサンの主題歌も素晴らしく、見るのは週末でしたが、心に残っています。

 さて渋沢栄一は現代日本社会においても中核をなす企業約500を設立した日本資本主義の父と呼ばれる人物ですが、自らはそれによって蓄財をすることもなく、社会の為に生涯尽くした人物です。

 また色々の学校の設立にも尽力しました。私の母校のOB会発足にも関わっており、その名称である「如水会」は彼が名付けたものです。この文言は、四書五経の「礼記」にある「君子の交わりは淡きこと水の如し」から引かれたものですが、若い頃は「人付き合いが『淡きこと』では親しくなることもできないのではないか」などと思っていました。

 この言葉の深い意味が理解できるようになったのは40代になってから、「立派な社会人の付合いは相手の人格を尊重し、自分の価値観を押し付けて、相手の心に土足で入り込むようなことはしない」という心構えがようやく分かる程度に成長したということです()

 ところで尊敬する人物とは、と問われて戸惑う人は多いかと思います。仕事ができる人、考え方が立派な人ならそれぞれ相応にいますが、仕事(=行動力)もでき、考え方も深く広い人で、また使命感高く人や社会に貢献し、なおかつ堅物でもないバランスの取れた人物となると、なかなかいません。

 その中で私が尊敬に値すると考えるのが、まず渋沢栄一、そしてヤマト運輸の中興の祖、小倉昌男さんのお二方です。

 お二人に共通するのは私心のない事、但し言うのは簡単ですが、社会や集団のリーダーともなってそれを貫きとおすのはなかなか難しいものです(小倉さんについてはまだ別の機会に触れたいと思います)。

 冒頭に挙げた「雄気堂々」は、かなりの長編ですが、城山三郎の本は平易な言葉で綴られており、誠に面白くかつ示唆を受ける事も数多くあります。

 日本近代のリーダーであった渋沢翁、日本銀行券を通して、これからの日本社会をどうか末永く見守って下さい。

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