週末にあったMLBナ・リーグ西地区の首位攻防戦は、ドジャースがパドレスに三連勝して首位を奪回しました。
この三連戦は、大谷が打ったとか山本由伸が快投したとかいうことよりも、団体競技としての醍醐味が凝縮された、正に見応えのある攻防戦となり、週末という事もあって、自宅で充分にゲームの面白さを楽しむことが出来ました。
両チームとも今回はペナントシリーズの一環というよりも、短期決戦の戦いを志向し、よりチームプレーを意識した戦術を駆使していました。その中でもドジャースの選手は、やはり勝つ為の意識が高いと感じられ、それは大谷選手の「本塁打を追求するよりも、四球で着実に出塁をもぎ取る」という姿勢に良く表れていました(それを監督がまた高く評価していました)。
そういう緊迫感溢れる試合運びだったのですが、ゲームの進行は早く、ちょっとトイレや他用で数分席を外していると、あっという間にイニングが進んでいます。
近年野球が他の主要競技に比べて試合のテンポが遅く、アメリカでは特にフットボールやバスケットボールに人気で負けていると指摘されていますので、それを意識してMLBも様々な改革を実行しており、それが目に見える成果となっていると思います。勿論、試合運びが早いと選手への負担も増すのですが、そこはプロですので折合いを付ける努力も怠っていないと見受けます。
かつて数十年前ですが、本場の野球をあちこちで見た際には(ドジャースタジアム・ヤンキースタジアムやヒューストン・アトランタを始めとして、幾つもの球場を訪れました)、日本の野球に比べて粘りがなくあっさりしているな~年間試合数も多い過酷な日程だからなのかな~と思っていましたが、現在は日本のだらだらした野球(トイレ休憩から帰っても、まだ同じ打者であり、牽制球を何球も投げたりして、(じらし作戦なのか)なかなか打者に投げません(苦笑))に比べると、はるかに見応えがあります。
セ・リーグも再来年からはDHを採用するとのことですが、その是非はともかくとして、長らく改革を躊躇い、既得権益を打破できず、守旧的な縮こまり思考に留まって来ていた日本のプロ野球を見ていると、何やらこの国の近年の不振を象徴している様な気がしてなりません。
それに満足しないアスリートたちが、野球もゴルフもサッカーも(野球以外は改革に熱心で希望が持てますが)世界に雄飛して結果を出し、わが同胞の可能性を示してくれているのは頼もしい限りです。
結局は何事においても、行く先を決めるのは我々の挑戦する心次第という事なのでしょうね。