新光産業株式会社

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社内ブログ

和のビジネスの強みとは

  • 2025.10.09
  • 投稿者:社長

 我家の近くには、それぞれ独自の特色を持つ幾つかのスーパーがあり、その時々の用途によって行く先を決めています。

 車で5分程の場所には、「店内を目一杯活用した商品陳列で、いつも混んでいるが、その分、品揃えが豊富で価格も安めの、地域で一番人気の店」と、「店内のスペースは比較的ゆったりとしていて、価格もやや高めの、少し高級路線を志向する店」が隣接していますが、高級路線志向店は駐車場が完備しているので、品数多く買物する際にはこちらを利用し、どうしても品揃え豊富店で買いたいものについては、ついでに隣に寄って買うようにしています。

 ところが少し前に高級路線志向店に行ったところ、一つのレジのみが有人で、他の10ばかりのレジは全てセルフになっていました。購入品数が多い場合、いちいち自分でバーコードで読み取らせるのは面倒ですし、生鮮品の中にはバーコードではなく、自分が画面上で該当箇所を打たなければならないものもあります。この店は年配の客も多い為、その一つの有人レジのみがかなりの行列となっていました。

 呆れたことに、セルフレジの方には店員が沢山いて、その内の1~2名が「次のお客さんは〇番レジが空いていますよ」と声掛けをしたりしているのですが、他の店員は所在無げに立っているだけという状況です。

 違和感を強く感じたので、店員の一人に「一つだけ空いている有人レジが行列になっているじゃない、何で他の有人レジを開けないのですか?ここは少しゆったりと買物ができる処と思って来ているけど、こんな調子じゃ今後来るのはやめますよ!」と言ったところ、慌てて別の有人レジが開きました。

 因みに品揃え豊富店の方は今でも全て有人レジで、物凄いスピードで客を捌いています(勿論精算だけはセルフになっています~その方が客も楽です)。

 これがビジネススクールで教えられたやり方なのか、或いは日本人特有の「他もやっているから」という思考形式なのかは不明ですが、自分達のビジネスの基本理念を考えることなく、商売において最も大切となる人の心というものを置き去りにしたやり方であると、情けない思いをしました。

 最近良くある、こちらからの問合せ電話に対する対応方式も同様であり、やたら何度もこちらにプッシュボタンを押させた上で、長々と待たせる方式が流行していますが、まるで壁に向かって、むなしく話をしている様な心境となってしまいます。

 これらの目的が単なる省力化なのかどうかは分かりませんが、人と人が行う商売ではこの様な手法では長続きしません。

 表面的な効率主義に振り回されるのではなく、確かな運営指針を中心に据えた上で必要な部分の改善を図っていく事、そして表面的な効率主義に振り回されるのではなく、日本人の強みである真の「おもてなしの心」で客と接することが、長い目で見た上で、一番大切なのではないかと思います。

 後日談ですが、その後高級路線志向店に再び行ったところ、有人レジが大幅に復活していました。家内から「あなたが言った効果があったわね」とからかわれていますが、おそらく他の客からもクレームが相次いだので、早速改善を図ったのではないかと推察し、評価します。

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